前期終業式・先端医療講演会
令和５年度前期終業式が９月２３日（金）に行われた。
館長式辞では、この日の早朝ラグビーワールドカップ日本VSサモア戦で「修猷魂」と書き込まれた日の丸がテレビを通じて全世界に映し出されたという話、そしてその「猷」の字の正しい字体についてスライドを交えて詳しい解説が語られた。
その後に、NPO法人ロシナンテス理事長、九州大学客員教授である川原尚行氏による先端医療講演会が行われた。
川原氏もまた福岡出身のラガーマンであったこともあり、「修猷魂」に触れながら和やかな雰囲気でお話をされた。スーダンにおける医療支援から社会インフラの整備へと活躍の場を広げ、内戦による貧困にあえぐ発展途上国を支える姿は、やはり福岡が生んだ伝説の医師、故中村哲氏と重なる部分が大きく、生徒が真剣に耳を傾けていた。平和への願から「無東西」という文字を、今年の漢字を毎年書いている清水寺の住職に書いてもらい掛け軸にしてスーダンで飾っていたこと、マハティール首相との会談から見えた先進国日本の在るべき姿、ほかにも、グラミン銀行、東西の薬事法の違いなど、政治や経済まで幅広く語られた。「平和にはコストがかかる。」「日本人であることを誇れ。」など印象的な言葉に満ちた密度の高い時間だった。