創立記念行事
５月２６日（金） 創立記念行事が行われた。この創立記念行事は、天明４年（１７８４年）の創立から２３９年、長きにわたって受け継がれてきた本校の歴史を再確認し、未来へと繫ぐ意義深い行事である。
創立記念式典で、中神智文館長は、天明４年の開校から「修猷館」という校名を守り継いで来られた諸先輩方に敬意を表すとともに、創立記念式典が本校創立に思いを馳せる機会であってほしいと語った。
記念講演では、福岡商工会議所会頭、西日本シティ銀行会長でいらっしゃる本校昭和４７年卒の谷川浩道氏にお越しいただき、『「お客さま目線」の経営改革～「ちょっとした違い」へのこだわり～』と題してご講演をいただいた。
講演の中で谷川氏は、ご自身の生い立ちに触れ、社会が今日のように豊かになる前の小学校時代、貧富の差を感じる中で格差や不公平に強い関心を持つようになったこと、そして修猷館高校時代、自由な校風の中で、生徒たちが自らの頭で考えることの大切さを自然に体得したことや、自身の同窓生との深い関わりを多彩なエピソードを交えながら述べられた。
次に東京大学を経て、大蔵省、在米日本大使館、横浜税関等での経験、西日本シティ銀行での取り組み…「お客様をパートナーとして」「業務革新」「女性の登用」「創業支援」などについて語られた。
最後に、「組織の一員としてのあり方」ということで、①ウォ－ムハ－ト(暖かい心情)…感動する心、共感する心、謙虚な心、②ク－ルヘッド(冷静な思考)…常識を疑う眼、自分の頭でとことん考え、「何故？」を何度も繰り返すこと、③使命感（情熱）…チャレンジ精神の大切さについて語られた。
特に、イギリスのチャーチル元首相の「成功とは、熱意を失うことなく、何度も失敗を重ねることである」という言葉を紹介され、失敗を恐れず、むしろ失敗に学びながらチャレンジを続けることが、チャンスを掴むことでもあるとのメッセージで講演を締めくくられた。
[谷川浩道氏 経歴]
昭和47年 修猷館高校卒業
昭和51年 東京大学法学部卒業 大蔵省（現・財務省）入省
以降、大臣官房企画官、外務省在米国日本国大使館参事官、東京都保健福祉部長、大蔵省大臣官房政策金融課長、財務省横浜税関長、大臣官房審議官等を経て、平成23年 西日本シティ銀行入行、専務、副頭取を経て平成26年に頭取に就任。令和3年より現職。日本商工会議所副会頭など多数の公職を兼務。