課題研究発表会

課題研究発表会

　「課題研究」は、「総合的な探究の時間」の一環として、生徒自身が関心のある課題を選択し、それについて調べ、考え、意見を交換する中で、自らの考えを深めるプロセスを経験することを目的に、１・２年生合同で実施されている。

　今年度は、コロナ禍による休校で開始時期が遅れ、さらに「密」対策のため、２学年880名を一堂に集めてのオリエンテーションが実施できない状況であったが、昨年度の経験を持つ２年生が、１年生に向けた「分散型」のオリエンテーション（33教室に分かれて実施）を担当することで、「研究課題のすべてを生徒が自ら提案する課題研究」をスタートさせた。

　このオリエンテーションに続き、課題設定についての討論、有志生徒による課題提示、研究班の編成までを夏休み前に行い、後期に入ってから具体的な研究活動に入った。普段のクラスや部活動などの仲間とは異なるメンバーが「共通の関心事」のもとに集い、材料を持ち寄って議論したり、役割を分担して作業を進めたりする中で、互いの関係も研究活動も深まりを見せた。

　例年、発表会では、全員が集う「全体発表」と各教室に分かれての「分科会」を実施しているが、本年度は全員が集まることを避け、およそ半数の生徒が参加する全体会２セッション（計８班が発表）と、分科会４セッション（約160班が発表）を組み合わせることで、すべての生徒が自分たちの研究成果を発表した。

　今回は、年度途中で全教室にＰＣとプロジェクタが設置されたことにより、スライドによるプレゼンテーション形式の発表が増えたが、実演を交えたり、自作の模型を持ち込んだり、演劇の形で発表したりといった工夫も随所に見られた。また、研究テーマは高校生の「いま」を反映した多彩なものとなり、修猷生の興味・関心の幅の広さを感じるものとなった。

　各会場では、仲間の発表に熱心に耳を傾け、発表後には熱心な質疑応答の場面も見られるなど、本校の「文化の秋」を彩る取り組みとなり、「課題研究」の集大成として充実した一日となった。