創立記念行事

記事公開日:2025年5月23日

5月23日(金) 創立241周年記念式典および記念講演が行われた。  

 この創立記念行事は、天明4年(1784年)の創立から241年、長きにわたって受け継がれてきた本校の歴史を再確認し、未来へとつなぐ意義深い行事である。  

  記念式典では、野本準二館長が、憲法制定にも関わった金子堅太郎氏に始まり、2024年のパリパラリンピック柔道金メダリスト瀬戸勇次郎氏、ラグビー日本代表下川甲嗣氏に至るまで偉大な先輩がさまざまな形で母校への貢献をしてこられた話をしながら、241年の歴史と伝統の重みについて式辞を述べた。

 記念講演では、本校昭和51年卒で、現在、双日株式会社代表取締役会長でいらっしゃる藤本昌義氏より「福岡~東京~海外 日本から、世界の国々の総合商社へ」と題して講演をいただいた。双日株式会社は、航空・自動車・社会インフラから農業や医療まで多様かつグローバルな事業展開を行う日本を代表する総合商社である。藤本会長は日商岩井時代から、特に海外での経験を通じて、外国語習得、異文化理解にとどまらず、人間形成に繋がる多くを得て来られたお話をされた。特にベネズエラの自動車事業における労使対立の解決に注いだ熱量は膨大で、現在の信念形成に大きな影響を与えたという。リストラなど社員が追い込まれるようなことは絶対にあってはならない、そのための大きな決断をタイミングを逸することなく下すのが上に立つ者の責任であると述べられた。

 福岡での修猷館時代、東京での東大から日商岩井時代、さらに入社5年目からの海外時代、それぞれを印象深く話していただき、後輩たちのために、次のようなメッセージと強い印象を残され、大盛会の講演会となった。

1.とことん世界へ出ていくこと

2.困難や挫折も経験して視野を広げていくこと

3.挑戦そのものを楽しむこと

 [藤本昌義氏 略歴]

 昭和51年 修猷館高校卒業 

昭和56年 東京大学法学部卒業、日商岩井入社

平成26年 双日理事・経営企画担当役員補佐

平成29年 同社代表取締役社長CEO

令和 7年   同社代表取締役会長