今年度は「無限∞」というテーマのもと、10月28日(月)から11月8日(金)まで菁莪祭を開催した。本とは、人と人との間を無限に廻り、時空を越えて人を繫ぎ続ける存在であるから、本についての想いを分かち合うことで遠く離れた人と繫がることすらできる。また、現代作品には古典的作品に影響を受けてテーマを受け継いでいるものも多いので、時を越えた普遍的なテーマに私たちは対峙していると言える。本が与えてくれるこうした無限の繫がりを学校全体で楽しみたいという願いを抱いて、この2週間にわたって、さまざまな企画を図書委員会では行った。
昨年度に引き続き実施した、部活動の部長への本に関するアンケートは、大変好評であった。「何度も繰り返し読んだ本を教えてください」、「無限を実感した経験を教えてください」、「無限に、と言ってもいいくらいにずっと継続して行っていることを教えてください」といった質問であったが、回答からは、忙しい日常生活のなかで、ふとした時に宇宙の悠久の流れに身をひたして無限を感じているのだなあ、ということが察せられて、大変興味深かった。また、出張図書館を実施したり、ミニ交流会でボードゲームを使ったり、初めての試みにも挑戦した。果敢に新しいことにチャレンジする姿勢を今後も貫いていきたい。さらに、読書王選手権、そして生徒有志講演会では、図書委員に限らず他の生徒もたくさん参加したので、本を通した繫がりを広げることができたと確信している。生徒講演では、「本は学問を魅力的にする」、「本は私たちをあり得ない世界へと連れて行ってくれる」、「本は私たちの心をうるおす」という三つのサブテーマのもとで、本の魅力をたっぷりと語ってくれた講演をはじめとして、魅力的で刺激的な話が満載であった。浅田先生には「無限」について、Tokuhara先生には「恐竜」について講演をしていただいたが、図書閲覧室では身を乗り出して話に目を輝かせる生徒たちの姿が印象深い。なお、恒例の他校との読書会については、12月23日(月)の午後に実施する予定である。