東大講演会
12月4日(土)本校菁莪堂で、1,2年生を対象に「東大講演会」が開催された。今年度は、東京大学大学院総合文化研究科准教授の杉山清彦先生をお招きし、「歴史という物差しを持つ―大学での学び、大学への学び―」の演題でご講演いただいた。
内容
○先生のご専門である清朝の「八旗制」について。
○アケメネス朝ペルシアで用いられたアラム文字から満洲文字の成立に至るまでの過程。
○「中国」を国家領域の視点、漢民族の歴史としての視点、文化圏としての視点からそれぞれとらえたときに見えてくること。
○清が滅亡し新たな国家が成立したことをどうとらえるか。そこにユーラシア世界の現代的諸課題の根本にかかわる部分が存在する。
○場所が変わると常識も変わる。様々な価値観に触れることが世界史を学ぶ意義の一つである。
講演後の質疑応答では様々な質問が出され、活発な意見交換が行われた。例年と同様に、これからの高校生活や進路選択に活かすことができる中身の濃い講演会となった。
以下、生徒の感想より
○過去の歴史は学んでも意味がないということは全くなく、逆にそれをいかして未来につなげられるということにはとても感銘をけました。素晴らしい講演をありがとうございました。
○今日の話を聞いて、大学で受ける授業がとても楽しみになった。教科書や資料集など、情報として与えられた文字の裏に、奥に、どんな背景があったのか考えていて、すごく興味深かった。ただ、講座を受ける中で自分の知識不足によって拾えなかった言葉も多数あって、そこがもったいなかったと思うし、深い話をする前提として必要な知識は学校での学習で身につけなければいけないと思った。